同じ市内でも場所によって随分違う地盤

東日本大震災の時、私は埼玉県の自宅にいました。揺れ始めてすぐに2階に上がりましたが、段々揺れが強くなり、生まれて初めて立っているのがやや困難な状態にまでなりました。

息子が「取り敢えずしゃがもう」と言ったので、もう一人の息子と3人で座りました。
流石、学校に行っている子は避難訓練が活かされたようです。

途中、こんなに揺れて屋根が落ちてきたらどうしようと不安になって子供達の頭に布団を掛けたりしましたが、どうやら無事で家の中も写真立てが1つ倒れただけで済みました。
これで震度5弱でした。

私の家の周りはどの家もなんの損害もありませんでしたが、同じ市内でも、ちょっと離れた所では家具が倒れたりして家の中がぐちゃぐちゃになってしまったようです。
また、すぐ隣の市では瓦が屋根から落ちて、ブルーシートを貼った家が何軒もありました。

こんなに狭い範囲でも、被害状況がこれだけ違うのかと驚きました。私より前から住んでいる友人に聞くと、「ここら辺で酷い被害が出る位揺れたら、他の市はもっと酷いだろうという位、ここは地盤が強いと聞いている」と言っていました。

地盤の強さは実際大きな地震が起きてみないとわからない面もあると思います。今回は震度5弱でしたが、それ以上の大きな地震があった場合は家が潰れないという保証はありません。

また、学者の方々が調査していても、そこに例えば梅雨で雨が多く降っていたとか、元々の地盤は強いがそこに盛り土をした、といった条件で随分変わると思います。

3.11の後、わが家は引っ越しをしました。水害に関しては事前に調べてわかりますが、地盤は建築業者が調べた結果をただ信じるしかありませんでした。

目に見えない、見えるようで見えないのが、土地であり地盤です。不動産は財産でもあり、高額です。すぐに決めつける事なく客観的視点でとらえることが大事だと思います。